1933年(昭和8年)に皇族の朝香宮の邸宅として建てられた現東京都庭園美術館は、年に一度の建物公開を実施しています。
朝香宮がお住まいだった頃のように、家具を配置し窓のカーテンを開け放ち、当時の皇族の邸宅空間が再現されています。
建物公開日の平日だけは、普段は禁止の写真撮影も可能なので、広大な宮邸のごく一部の写真をupします。
⇩ 2022年度の建物公開は、所蔵のアール・デコ期の貴重書を中心とした展示でした。
⇩ 門からお屋敷までは、緑のトンネルを歩きます。
⇩ 約90年前の建物とは思えないほどモダンでカッコ良いです。
⇩ 玄関にはルネ・ラリックが朝香宮のためにデザインしたガラスレリーフが並んでいます。
⇩ 玄関の足元のモザイクタイルがきれいです。
⇩ 玄関のすぐ隣は第一応接室。宮邸を訪れた来賓の御用係や供待が主人を待つ部屋として使用されていた部屋ですが、充分ステキです。
⇩ 玄関を入ると大広間です。
⇩ 反対側から見た大広間。玄関のガラスのレリーフが見えます。
⇩ 大広間から大客室の間に位置する次室。中央はアンリ・ラパンがデザインした「香水塔」。
⇩ 小客室の壁は、贅沢にもアンリ・ラパンの油絵。
⇩ 水の流れる感じが清々しいです。
⇩ ドアの上には「H.RARIN」のサインがあります。壁が作品なんですね。
⇩ 香水塔のある次室を抜けると大客室です。壁の上部のグレーの壁画は、アンリ・ラパンの作品です。
⇩ 大客室からみた香水塔。
⇩ 大客室のシャンデリアは、ルネ・ラリック制作。ここからはお庭が見渡せてステキなお部屋です。
⇩ ドアのデザインがステキ過ぎます。
⇩ ラジエーターカバーもオシャレ。
⇩ 大客室につづく大食堂。
⇩ 大食堂の壁はレオン・ブランショの作品。
⇩ それでは大広間から第一階段をのぼって、朝香宮家のプライベート空間へ。
⇩ 階段をのぼって二階広間に向かいます。
⇩ 二階広間。朝香宮家のプライベートでの家族団らん・くつろぎの空間で、当時はピアノが置かれていたそうです。
⇩ 若宮寝室。
⇩ 若宮寝室と若宮居間の間に位置する合の間の照明。
⇩ 合の間の床とラジエーターカバーがオシャレです。
⇩ 書庫。
⇩ 殿下の書斎。絨毯・机・イスも室内と同様にアンリ・ラパンのデザイン。
⇩ 殿下居間。内装はアンリ・ラパン。
⇩ 殿下居間のラジエーターカバー。
⇩ 殿下寝室。意外にもシンプルでこじんまりとしたお部屋でした。
⇩ こちらは妃殿下の居間。照明がかわいい。
⇩ 両殿下の居室からのみアクセス可能なベランダ。ご夫妻だけの空間ってステキです。
⇩ 両殿下専用のバスルーム。他にも若宮専用、姫宮専用のバスルームもあったようです。
⇩ 姫宮の居室の前にある照明。とても90年前のデザインとは思えない。
⇩ 手前は姫宮寝室、奥は姫宮居間。
⇩ 竣工当時のままのこの壁紙は、姫宮自身が選ばれたそうです。
⇩ 宮邸当時の姫宮寝室。パイプベッドというのが意外。
⇩ 姫宮居間。
⇩ 二階広間の裏側に位置する北の間。ここは涼しかったのか、朝香宮家の夏の団らんのお部屋だったそうです。
⇩ 第二階段。丸窓がオシャレです。
以上がほんの一部ですが、旧朝香宮邸の写真です。
一階の応接スペースはお部屋も広く天井も高く豪華ですが、二階のプライベート空間はシンプルでこじんまりとしたお部屋が続いていました。
武家の前田侯爵邸がプライベート空間も豪華だったのに比べると、皇族の生活は意外と慎ましやかだったのかもしれません。
⇩ 旧朝香宮邸の平面図。
⇩ ここにお住まいだった朝香宮家の方々。妃殿下は、明治天皇の第8皇女である允子(のぶこ)内親王なので、若宮・姫宮は昭和天皇のいとこですね。
⇩ 場所はこちらです。
東京都庭園美術館にはミュージアムショップとカフェが併設されています。その様子は次回ご報告しますね!