コロナ禍でしばらく休止中でしたが、今年から皇居宮殿東庭での一般参賀が復活し、来月には天皇誕生日の一般参賀が行われます。
一般参賀といえば、天皇皇后両陛下や皇族方のお出ましだけでなく、旧江戸城の遺構も見ることができる貴重な機会です。
今回はコロナ前の平成30年1月2日に行われた新年一般参賀の様子と、知ってて良かった事前情報をタイムスケジュールとともにUPしますので、ぜひ参考にしてください。
一般参賀に行かれる際には、きっとお役に立つはずです!
※この記事は2018年に別ブログでUPしたものを、現在でも参考になるよう情報を増やして焼き直したものです。
皇居一般参賀の事前準備
現在、一般参賀には事前申込みが必要です。
また新型コロナウイルス感染症の感染拡大のほか、積雪、荒天等により中止されることがありますので、宮内庁の一般参賀のページをマメにチェックしておきましょう!
一般参賀の当日は、「列に並ぶ→皇居宮殿東庭で待機→皇族方のお出まし→退場」から、食事や休憩をとるお店まで、ずっと歩きっぱなしです。
以下の準備を忘れずにしておきましょう!
- カバンは持たず、手ぶらで
→ 大行列の手荷物検査をスルーできます - 防寒対策はしっかりと
→ 屋外に長時間いることになります - 歩きやすい靴、動きやすい恰好で
→ 結構な距離を歩き、長時間座れません - しっかり食事を摂って
→ 途中で空腹になっても軽食の売店などありません - 東京駅は避け、桜田門駅から向かう
→ 東京駅から向かう人数は多いので避けたほうが待ち時間が少なくすみます - トイレは駅で済ませる
→ 行列を抜けて仮設トイレに行くことになり時間のロスになります
寒さは足元からくるので、ロングダウンと歩きやすいロングブーツが必須です!
一般参賀当日のタイムスケジュール
いよいよ一般参賀へ向かいます!
⇩ 8:35 桜田門駅から桜田門へ到着。まだまだ列は出来ていません。
⇩ 8:40 桜田門の高麗門から枡形の内側に入ったところで、列が止まりこの状態に。
⇩ 8:50 列は少しずつ進みます。
⇩ 8:55 テントで手荷物検査、奥で金属探知機を使ったボディーチェックが行われます。
この手前の場所で手ぶらの人・カバンを持っている人で列が分けられ、手ぶらで来た人たちは、手荷物検査場をスルーすることが出来ました。
これはかなりの時間短縮になりました。
⇩ 9:00 金属探知機を使ったボディーチェックを終え、入場のための列の最後尾に着きました。
⇩ 9:15 開門は9:30の予定でしたが、9:15に入場が始まりました。列の先頭がゆっくりと皇居正門に向かっています。
⇩ 9:25 ちなみに堀のすぐ手前を歩いている人たちは、車椅子や杖が必要な人と介助者で、足腰に自信の無い方でも参加できるよう配慮されていました。
⇩ かなりの人が集まっています。ニュースでは12万7千人以上だとか。これだけの人数が寒いなか長時間、静かに粛々と列を進めています。
⇩ 9:30 皇居正門に近づいてきました!駅を出て約1時間です。
⇩ 皇居正門を入ってすぐのところ。
⇩ 正門鉄橋(通称二重橋)を渡ります。
⇩ 左手には伏見櫓。江戸時代から残るわずかな建物のうちのひとつです。三代将軍家光の時に、京都伏見城から移築したものと伝えられています。
⇩ 9:35 宮殿東庭に到着しました!正門を入って約5分、駅を出てちょうど1時間くらいです。
⇩ 10:10 新年一般参賀1回目のお出ましです。
天皇皇后両陛下(現上皇上皇后陛下)と皇太子同妃両殿下(現天皇皇后両陛下)の内廷皇族をはじめ、秋篠宮同妃両殿下などその他成年の皇族方が、長和殿ベランダにお出ましになりました。
その瞬間、どよめき、パタパタと日章旗を振る音、「天皇陛下ばんざーい!」との声など、すごい雰囲気に圧倒されます。
これは実際に体験してみないと分からないかもしれません。この場にいるすべての人の一体感がハンパないです。
天皇陛下のお言葉が始まると、一転静寂となり、全員お言葉に聞き入っています。
この場にいるすべての日本人が、日本人としての自覚・誇りを強く感じていたと思います。
国民の象徴とはこういうことなのかと、改めて実感しました。
⇩ なお上の皇族方の写真は光学10倍ズームのこのカメラで撮影しました。
⇩ 皇族方がベランダからご退出なさった後、私達も帰ろうとしたのですが、結構良い場所だったため、2回目のお出ましに備えてこちらへ来ようとしている人達に流され、人混みを抜けられません。
⇩ 10:45 やっと人混みを抜けた時には、2回目のお出ましまであと15分となっていました。せっかくなのでもう1回。
⇩ 11:10 帰るときもゆっくりと進みます。
⇩ 前方に富士見櫓が見えてきました。
⇩ 右手には坂下門。ここから退出する人も多いですが、旧江戸城を堪能するにはこの坂下門ではなく、桔梗門から出ましょう。
⇩ 宮内庁庁舎。初期の一般参賀は昭和天皇・香淳皇后がこの庁舎の中央玄関上のバルコニーにお出ましになっていたそうです。
⇩ 宮内庁のウェブサイトには、一般参賀について以下のように説明されています。
参賀について
皇居での天皇誕生日一般参賀は、昭和23年4月29日から始まりました。当時の参賀は、午前8時から午後4時までの間、参賀者が正門から入門し、正門内鉄橋付近に設けられた記帳所で記帳の上、坂下門から退出していました。当時は、現在のような天皇皇后両陛下・皇族方のお出ましはありませんでしたが、昭和天皇は、この参賀の様子を庁舎の屋上からご覧になっていました。
昭和25年4月29日、庁舎中央玄関上のバルコニーにおいて、昭和天皇・香淳皇后が参賀者の前に初めてお出ましになりました。
その後、宮殿造営のため一時中断されましたが、昭和44年4月29日から現在の宮殿で行われるようになりました。
旧江戸城の遺構
⇩ 蓮池濠と富士見多聞。
枯草で覆われているのが蓮池濠で、写真中央の石垣の上に建つ白い建物が富士見多聞です。
富士見多聞は防御施設および武器庫で、江戸時代の江戸城本丸には各所に築かれていましたが、現存するのはこの富士見多聞だけだそうです。
皇居東御苑からは近くで見ることができます。
⇩ 下から眺める富士見櫓。こちらも貴重な江戸時代の遺構です。江戸城天守が焼失した後、天守として代用されていました。
⇩ 旧枢密院庁舎、現皇宮警察本部です。事前申し込みの皇居見学の際には、この道を真っ直ぐ進み、皇居東御苑に抜けることが出来ます。
⇩ 桔梗門。
⇩ 11:20 桔梗門を出たところ。
桔梗門を出たところでは、皇居参観記念のお土産品がたくさん販売されていますので、記念にぜひどうぞ!