上野にある国立国会図書館国際子ども図書館は、帝国図書館として1906(明治39)年3月に落成しました。
建築から100年以上経っているこの建物は、その繊細なデザインや緻密な彫刻とともに、時を超えて現代の私たちにも深い感銘を与えています。
⇩ 建物を正面から見ると、その堂々としながらも優美なたたずまいに圧倒されるようです。
⇩ 現在も国立の図書館ですから、開館時間内は誰でも無料で入ることができます。ガラス扉から入りましょう。
⇩ 入ってすぐに石造りの魅力的な階段がありますが、まずはエレベーターで最上階の3階まで上がりましょう。
⇩ 3階のホールは、かつて閲覧室だった部屋です。照明がステキ。
⇩ 閲覧室だったころの写真です。
⇩ 現在はホールの張り出し窓から外壁を見ることができます。
⇩ メダリオンも目の前!
⇩ 平成期の改修工事で増設された、ガラス張りのエリア。
⇩ 明治期の木製サッシや化粧煉瓦(白薬掛け煉瓦)は元々中庭に面していた外壁で、それをそのまま保存しています。
⇩ 扉を入ると帝国図書館時代に普通閲覧室として使用されていた部屋で、現在は丸い展示スペースが2つ設けられています。
⇩ 天井や壁には漆喰装飾が施されています。
⇩ 丸い展示スペースの中からは、天井の漆喰装飾と照明が良く見えます。
⇩ 展示室の奥には、かつて室内と書庫とをつないでいた出入口の木製建具があり、「小さな神殿」を意味する「エディキュール」と呼ばれています。
⇩ 右側は書庫へと通じる扉、左側はかつて分電盤が設置されていました。見えているレンガは、レンガ棟建物の構造体に使われている100年以上前の赤レンガです。
⇩ この部屋の窓ガラスは歪んでいて、建設当時のオリジナルのガラスだと思われます。
⇩ 普通閲覧室だったころの写真。エディキュールが奥に見え、広々としています。
⇩ 当時の雰囲気がちょっと残っていますね。
⇩ 廊下の扉は、当時は珍しかった両開きのドアです。
⇩ 当時の出入り口は引き戸が多かったため、わざわざ「おす登あく(押すと開く)」のプレートがありました。
⇩ 階段のガラス以外は、建設当時から使い続けられているものです。
⇩ 2階は帝国図書館時代には特別閲覧室として使用されていた児童書ギャラリーがあります。立ち入りは出来ますが、写真撮影は禁止です。
⇩ 帝国図書館時代の児童書ギャラリー。
⇩ 1階への階段は石造りです。
⇩ 帝国図書館時代には貴賓室として使用されていた部屋は、天井の漆喰装飾(鏝絵)、寄木細工の床板など、当時の内装をできるだけ保存しています。立ち入りは可能ですが写真撮影は禁止です。これは廊下から見えた天井の漆喰装飾です。
⇩ 1階には良心的なお値段のカフェがあります。カフェでランチした記事はこちらです。
⇩ 国際子ども図書館を後にします。改めてステキな建物です。
⇩ 上野駅までの道のりには、旧博物館動物園駅の駅舎があります。
⇩ 駅は廃駅ですが、駅舎は東京都選定歴史的建造物です。これもステキです。
⇩ 国立国会図書館国際子ども図書館はこちらです。